2019年入社/海洋科学部 食品生産科学科 卒
正直、これといって熱中したものはなく、部活にアルバイトとありふれた大学生活だったと思います。部活ではバレーボール部に所属して、上位リーグに上がることを目指して奮闘しました。海洋系の大学に通っていたので、魚の勉強もかねて魚屋さんでのアルバイトにも挑戦。できれば鮮魚コーナーで魚を捌きたかったのですが、任されたのはまさかの寿司担当……。何はともあれ、磯の香りに包まれながら働くのは楽しかったです。あまった魚をもらえるのも嬉しかったです。あとは、某夢の国にも数えきれないくらい行きました。だいたい雨でしたが……。
当時大学4年生だった私は、大学院に進学するつもりだったので就職には興味がありませんでした。でも、たまたま参加した会社説明会が人生を変えました。初めて聞く「産業ガス」という言葉。世界の産業が動き続ける限り、大陽日酸は必要とされることを知って引き込まれました。入社を決意した理由は、さまざまな業界とつながることができて面白そうだと思ったから。そして、選考などで出会う社員の方々が元気ハツラツとしていて、何だか居心地が良さそうだと思ったからです。
供給技術部はガスの供給技術に関わり、ガスタンクやタンクローリー、ボンベなどの供給機器の技術管理や開発、改良改善を行っています。その中で私は、効率良くガスを供給するためのガスタンクの仕様検討や実証実験の計画、ガスタンク製造時の材料費を抑える方法の検討などを担当しています。
製造されたガスは、多様な供給機器を使ってさまざまなお客様に届けられます。それらの供給機器がより良いものになれば、機器を使うお客様の業務がスムーズになったり、配送コストや供給時のロスが削減できたりと、多くのメリットにつながります。そんな重要なミッションを担えていることに、やりがいを感じますね。いつか、街に建っているガスタンクや走っているタンクローリーを指して、「これ、私が考えた」と言ってみたい。ささやかな私の夢です。
入社4年目の頃、「50kmほどの長い配管を窒素ガスで満たす」という大規模案件に関わりました。50kmというと東京都庁から鎌倉までの距離に匹敵します。その長さを満たすためには、とにかく大量のガスが必要です。同じ部署の先輩社員が考えた特殊な大型車両に、タンクローリーを連結してガスを供給しました。何台ものタンクローリーを入れ替わり立ち替わり連結・離脱させながら、丸一日かけて50kmの配管にガスを封入しました。苦労も多かったですが、あのときの達成感は今でも忘れられません。今もどこかでその大型車両は走っているかもしれません。
ガスタンクやタンクローリーはもちろん、そこに使われている配管やバルブの種類などについて知識を深め、不測の事態にも対応できる柔軟性を身につけたいです。トラブルが発生したときにこそ、自分の知識と技量が試されます。緊張感がある反面、無事に解決できれば誰かの役に立ったと実感でき、仕事のモチベーションにもつながると思います。また、ガスタンクや街を走るタンクローリーのように、何か形に残る技術を残せたら良いなとも思っています。
2019年 入社