SESSION
社員座談会
「仕事と育児の両立」は、誰もが一度は考えること。一生懸命働いてキャリアアップしたい。でも家庭は大事だし、子どもをしっかり育てていきたい。大陽日酸の女性社員は、この揺れ動く気持ちとどう向き合っているのだろう。ざっくばらんに聞いてみた。
Y.S.
内部統制推進室 リスクマネジメント推進課
2010年 入社
数理物質科学研究科 化学専攻 修了
数理物質科学研究科 化学専攻 修了
Y.N.
中部支社 浜松営業所
2016年 入社
農学部 応用生命化学科 卒
農学部 応用生命化学科 卒
N.M.
メディカルユニット バイオ・メディカル事業部 技術部 技術開発課
2021年 入社
理工学研究科 環境・応用化学専攻 修了
理工学研究科 環境・応用化学専攻 修了
男女関係なく活躍できる会社
――大陽日酸に入社を決めた理由は何ですか?
面接の際、前室に社員の方が来て、話しかけてくれて、私たち学生の緊張をほぐしてくれました。温かい社風を感じたのは印象に残っていますね。
私のときはお菓子も置いてありましたよ。リラックスできるようにいろいろと考えてくれているんだと思いました。ただ、試されているのではないかと思い、食べていいか迷いましたけど(笑)。
いいですね。私のときは、コロナ禍の影響でオンライン面接だったから、そういう経験はなかったです。
最初の内定が大陽日酸だったことと、社員の雰囲気や私たちへの対応が魅力的に感じられたので入社を決めましたね。Nさんは?
社員の方々がざっくばらんに会社のことを教えてくれたので、働いている姿をイメージできたからですね。あと営業としてバリバリ働いている女性もいて、女性も活躍できる会社なんだと思えたことが大きかったです。
私は学生時代、有機化学を学んでいました。周りはみんなメーカーの研究職を志望する人ばかりでしたが、私はというと、研究開発だけでなくいろいろなことに挑戦したいと思っていました。なので面接では、開発や営業、経理などの事務と幅広い職種を経験してゼネラリストを目指したいと話しました。あまり合致する会社がない中で、大陽日酸の面接で「ウチならできるよ」と言っていただけたことが決め手になりました。
──皆さん、現在はどんな仕事をされてるんですか?
私は技術開発課に所属していて、在宅向けの医療機器やバイオ機器関連製品の設計から導入まで幅広く取り組んでいます。例えば、ワクチンなどの保存装置や容器などですね。機械工学など学んだ経験のない知識が求められるので、一から勉強しているところです。
女性の先輩や同僚はいますか?
実は私だけなんです。初めての女性社員ということで、私の配属が決まったときは課内がちょっとざわついたと聞いています(笑)。
そうだよね。仕事をする中で、女性ならではの悩みとかあったりするかな?
設計はCADで行うので男女関係ありませんし、部内でも男女関係なく意見を求められるので男女差を意識することはありません。あるとすれば……現場でバルブを開けるときですかね。男性がバルブを閉めた後だと固くて開けられないことが多いです……(笑)。Nさんは営業なので、苦労することもあるのかなって思いますがいかがですか?
お客様に「女性の担当者さんは珍しいですね」と言われたことはあります。化学業界は女性の営業が少ないから。保険の営業に間違われたこともあるし(笑)。正直最初は「女性で大丈夫?」と不安がる方もいたけど、知識をしっかりつけて認めてもらうように努力したので、着実に信頼関係を築けていると感じています。たとえば、熱処理系のお客様であれば、窒素の扱い方やよくある課題などを話すと、「勉強されてますね」と認めてもらえるとか。
どうやって知識を吸収しているんですか?
新人の頃は、食品業界の企業を担当することを目標にしていたので、食品関係の知識を学ぶために本社の講習会を受けたり、自分で資料を作成したり。インプットした情報はアウトプットすることで知識として身につけるよう心がけています。そうやって少しずつ知識の幅を広げているところです。
Sさんのリスクマネジメント推進課はどんなことをする部署なんですか?
各組織が、経営的な視点からリスクを特定・評価し、リスク対応を進めていくこと。これを支援するのが主なミッションです。新設されたばかりの部署ですので、まずは、リスクマネジメント体制を社内に浸透させていけるよう、努めています。
社員の声からはじまった
子育て支援の取り組み
子育て支援の取り組み
――女性活躍の観点で、大陽日酸はどんな会社ですか?
現在は、女性管理職として活躍している先輩方はいます。ただ、2000年代後半から2010年代前半に入社した女性社員は、採用人数が全体的に少なく、今現在働いている方も多くはないように思います。
女性総合職が増え出したのは、私たちの代(2016年入社)くらいのようですね。Sさんはお子さんがいらっしゃいますが、仕事と育児の両立はいかがでしたか?
私は7月から翌年の4月まで産休育休を取りました。当時、妊娠・出産経験や小さい子どもを育てる女性総合職がほぼいなかったので、相談できる人もおらずいろいろ悩みましたね。研究開発の仕事をしていたので、妊娠中の業務について戸惑うことばかりでした。周りもどう接していいか分からなかったのだと思います。復職後は、研究開発職を続けていく自信が持てず、上長と相談して別の部署へ異動させてもらいました。
8カ月で復帰は早いですね。
保育所に入るには4月が良いタイミングではありました。育児休暇は最大で2年間取得できたのでもう少し休むことはできたけど、当時はとにかく前例がなかったから、育休明けに戻る場所があるのかとか、いろいろと不安でした。
前例がないと、不安に思うことも多いんですね……。
自分がこういう経験をしたので、少しでも後輩たちの力になれればと、仕事と育児の両立に関する情報共有の場をつくっています。
どういう感じで始まったんですか?
以前、育休中の後輩と連絡を取り合ったときがあってね。そのときに「漠然とした不安感みたいなものを感じている」って彼女が言ったの。それでオンライン通話で話してみようか!となったのがきっかけ。最初は私と彼女の2人だけだったけど、互いの人脈で参加者が増え、今は十数名のグループになっています。どうすれば子育て社員が働きやすい環境をつくれるか、会社の制度として取り入れてほしいことはどんなことか、意見交換した結果をまとめて労働組合本部に提案したこともありました。そのうちの一つ、“内閣府が進めるベビーシッター利用支援制度”は会社に導入されました。
すごい。どんな人が参加しているんですか?
すでに育休から復帰している人や育休中の人、これから出産予定の人など、いろんな人が参加していますよ。
私にとっては先の話ですが、社内にそういう場があるのは心強いです。
仕事と育児を両立する上で役立っている制度や仕組みはありますか?
テレワークは、仕事と育児の両立に本当に役立っています。他には、制度ではないですが、「仕事と育児の両立」というものが大陽日酸に浸透し始めていると感じるかな。復帰後異動した部署の上長が「時短勤務で早く帰るからって遠慮せずに、堂々と帰りなさい」と言ってくれてね。すごく心強かったです。
私は営業ですが、ある程度自分で時間を管理できるので、その点は両立しやすいかもしれません。でも、夕方以降にお客様から連絡が来たときのことを考えると悩ましいですね。営業担当として、できるだけクイックに対応するのが望ましいし、いつもお世話になっているお客様だからこそその気持ちが強くなります。でも、両立のことを考えると、オンとオフの切り替えは大事だなとも思いますね。
技術開発課は現場に行かないとできない業務があるため、テレワークはほとんど実践されていません。仕事と育児の両立においてテレワークが役立つと聞くと、どうすればいいのか悩ましいです。
そういう意見をどんどん吸い上げていって、会社を変えていかないとね。今の大陽日酸は、変革の時期だと思います。ベビーシッター利用支援制度の実現のように、声を上げることで変わったという実績もあるから。
自分らしい働き方を目指して
――最後に、これからの目標を教えてください。
就活で大陽日酸を知ったときは、女性管理職がいるということが印象的でした。化学業界ではあまりそういった話を聞かなかったので。同期とも「勇気づけられるよね」と話しています。これからの人生、さまざまなライフイベントを経験すると思いますが、「技術系職種でも仕事と育児を両立できるんだ!」ってところを後輩たちに見せ、一つのロールモデルになれたらと思っています。
現在、私は静岡県の浜松営業所に勤務していて、住まいも県内です。夫も県内で仕事をしています。今後も仕事を続けていく上で、地域職社員への転換も考えています。これからも今のエリアで、お客様との関係をしっかり築きながら働いていきたいですね。
私くらいの年齢だと管理職試験の話も出てきています。せっかくここまできたのだから管理職を目指したい気持ちもありますが、一方で、仕事と育児との両立を考えると悩ましい。上司に相談しながら、しっかり考えたいですね。女性活躍というと女性も出世していくというイメージが強いですが、必ずしもそこを目指さなくてもいいと思います。自分らしく、働き続けることが女性活躍だと思うので、私にとっての自分らしい働き方を模索していきたいですね。大陽日酸はそれができる会社だと思います。
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