大陽日酸
RECRUITING INFORMATION
SESSION
社員座談会

産業ガスは私たちの周りのあらゆる物にとって、なくてはならない重要なもの。だからこそ、思いがけない活用法があるし、思いもよらない新しい価値が生まれることだってある。無限の可能性に向き合うことで、芽生えるワクワク感。それは、研究開発系社員がみんな持っている大切な原動力。

T.T.
技術開発ユニット 山梨ソリューションセンター
ガス利用技術部 低温技術課
2002年 入社
工学研究科 物質系専攻 修了
M.I.
技術開発ユニット つくば開発センター
低温機器技術部 技術課
2011年 入社
理工学部 機械工学科 卒
A.T.
イノベーションユニット
SI事業部 営業部 営業課
2022年 入社
生命科学専攻 修了
未来の自分がここで働いている。
そう強くイメージできた
――そもそもなんで皆さんは理系の道に進んだんですか?
中学生のとき、母の職場に遊びに行ったのがきっかけですね。医療系の企業で、実験をしている様子が楽しそうに見えました。そこから理系の道に進んで、高専で化学の面白さに目覚めました。実験結果が予想通りになれば嬉しいし、外れても原因を考えるのが楽しかったな。
分かります。私も実験がきっかけです。博物館の科学教室で、実験にワクワクしたのが印象に残っています。何かと何かを混ぜると新しいものが生まれる。そんな現象に面白さを感じて、大学では有機化学を専攻しました。
お二人と違って、私は機械工学出身です。飛行機の原理を勉強できたらなと思って理系の学部に進学しました。流体力学の研究室で、粘度の高い液体の流れを解析していたので、飛行機とはあまり関係なくなってしまいましたけど(笑)。
――就職活動はどのように取り組みましたか?
就職氷河期だったこともあり、最初は業界を絞らず30社ほど回りました。その上で、やっぱり自分がやりたいことは「モノづくり」だと感じました。周りは自動車業界などを受けていたんですが、私は造船やプラントなどスケールの大きな構造物に携わりたいと思っていたので、プラント事業を持つ大陽日酸を受けました。
学生時代にせっかく化学を学んだので、化学メーカーの技術職に絞って受けていました。その中で、働いている自分が最も強くイメージできたのが大陽日酸でした。座談会で先輩社員と話したときも、「何でも聞いてもいいよ」と。言われた通り何でも聞いたら、本当に全部答えてくれて。良い話も悪い話も聞いて判断できたのが決め手になりました。
面接はどうでした?私のときは何というか、本当に体育会系で。志望動機より先に「転勤は大丈夫か?」って聞かれましたからね。
今は全然違いますね(笑)。
型にはまらない質問ばかりでしたが、それが逆に「活気がある楽しい会社だな」と印象に残りました。内定をもらったら絶対に入社しようと思いましたね。
私のときは志望動機や研究内容など聞かれましたが、雰囲気は和やかだった印象があります。
確かに、雰囲気は良かったですね。私のときは一次選考が集団面接で、自分の研究をプレゼンするという課題だったんですが、実は、その時はまだ研究室が決まっていなかったんです。人事部の方からは「行きたい研究室の内容を話せばいいよ」と言われていましたが、話し始めたものの、つっこんだ質問をされても答えられない。
それは焦りますね……。
面接官の方は終始優しかったんですが、これは落ちたな……と思いましたね。だから通ったときは驚きました。あとから理由を聞いたら「目力が良かった」と(笑)。それが本当かどうか分かりませんが、研究内容だけでなく人間性も重視しているように感じましたね。
世の中にないものを、
自分の手で生み出す喜び
――皆さんの現在の仕事内容について教えてください。
私が所属する低温技術課では、液化窒素を活用するツールとして「ガスアプリケーション」を開発しています。液化窒素の低温を必要としている産業は多岐にわたっていて、身近な例だと、チョコレートコーティングされたアイスクリームがありますよね。あれはアイスをチョコレートの液につけたあと、液化窒素を使って一瞬で表面だけを固めているんです。
あのパリパリの部分は、液化窒素が固めているんですね。
他にも、自動車のギアを冷やすことで経年劣化を起きにくくしたり、製薬の現場において化学反応で発する熱を抑えたり、幅が広すぎて挙げきれません。ほぼすべての装置がオーダーメイドなので、ユーザーの要望を踏まえながら毎回新たな設計検討が必要になります。我々が気づかない活用法を求められることも多いので、無限の可能性を秘めていると感じます。
無限の可能性──。研究開発の仕事ってつまるところ、無限の可能性と向き合うことかもしれませんね。そう思うと、何だかワクワクします。Mさんのお仕事についても教えてください。
私の仕事も液化窒素関連で、超電導ケーブルを液化窒素で冷やす「ネオン冷凍機」の開発に携わっています。超電導ケーブルとは、電気抵抗がゼロとなる超電導の特性を生かして、高効率で電力を送電するケーブルのこと。超電導状態を維持するには、ケーブルを液化窒素で冷やす必要があるのですが、そのままでは液化窒素が蒸発してしまうため、「液化窒素を冷やす冷凍機」としてネオン冷凍機が用いられています。
インフラを支える装置だから、やりがいも責任も大きいですよね。
そうですね。表に見えるものではないですが、なくてはならない製品として産業を支えている実感はあります。ただその分、トラブルが起きたときは肝を冷やします。数年前、モスクワに納入したネオン冷凍機に異常が起きたときは、現地まで対応に行きましたし。
現地で原因を特定して、修理までされたんですか?
うん。事前に得た情報から日本で不具合の原因推定をしたあと、現地で装置を分解して原因究明と修理対応をしました。結局、解決まで3カ月ほどかかったんですが、これでも早いほうだと思います。もし、修理のために日本に装置を輸送するとなったら、船便で片道3カ月かかっていましたから。
「どうやったらお客様の損失を最小限に抑えられるのか」を考えるのも、技術者の役目ですね。私も以前、食品工場へ装置を納品したあと、2日後に動作不良で呼び出されたことがありますよ。そのときも事前からトラブルに備えた準備をしていたので、お客様の生産ラインをすぐに復旧できました。準備の大切さを痛感しましたね。
本当にそうですよね。世の中にないものをつくり出す仕事だから、トラブルはつきもの。だからこそ、それを乗り越えて製品として完成させることに、やりがいや達成感を覚えるのかもしれません。
「大陽日酸に聞いてみよう」。
そう言ってもらえるように
――Aさんの現在の仕事についてもお聞かせください。
現在はSI事業部で営業の仕事をしています。SIとは「安定同位体」のことで、医薬品や機能性材料といったさまざまな研究、がんのPET診断に用いる薬剤の原料など、幅広い分野で利用されています。私は主に大学や企業の研究機関に対する研究用試薬の拡販や、学会参加による市場調査に携わっています。多分野の専門知識が必要とされるため、非常にやりがいを感じています。
営業の仕事は、入社当時から志望していたの?
いえ、就職活動中は研究職を希望していましたし、想像していた仕事とまったく違います(笑)。新人研修のときにSI事業部の方の説明を聞いて「こんなに幅広い需要があるのか」と興味が湧いたので、配属面談のときに希望したんです。学会などで研究者の方々の話をうかがうと、自分たちの扱う製品が最先端の研究に必要されているんだ、と圧倒されますね。自分一人で話をするのはまだ難しいので、先輩についてもらいながらですが。
先輩がフォローしてくれるんですね。私の肌感覚ですけど、大陽日酸は上司や先輩たちが「どうやったら若手が成長するか」を常に考えている気がします。Tさんの部署ではどうですか?
「まずはトライしてみる」を大事にしていますね。部下が「これを試してみたい」と言ってきたら、まずはやらせてあげる。その代わり、何が起きるかは予想してもらって、予想が外れたら改善策を一緒に考える。失敗から学ぶことは多いですからね。
私の上司や先輩も「やってみたら?」と背中を押してくれますね。いつか独り立ちする日に向けて、温かい目で見守られていると感じます。
――最後に、みなさんのこれからの目標を教えてください。
今は仕事がとても面白く、毎日ワクワクしながら新しいことを吸収しています。研究者の方々の一助になれるよう、まずは対応できる業務の範囲を広げていきたいです。国内の学会には何度か参加しましたが、将来的には海外の学会でも企業や研究者とのつながりを持ちたいですね。国内外で安定同位体分野における大陽日酸の認知度をもっと高めるような営業ができたらと思います。
確かに、海外のお客様が増えてきた実感はありますね。私は引き続きネオン冷凍機の用途探索を進めて、グローバルに仕事ができるようなビジネスパーソンを目指していきたいです。とはいえ、どんな仕事も一人では達成できません。後輩の育成や他部署との連携などを通じて仲間を増やし、力を合わせてプロジェクトを成功させていきたいです。
“これは大陽日酸に聞けば解決しそうだ”というイメージが広がるように、製品や技術が認知される機会を増やしていきたいですね。そのためにはまず、目の前の仕事に真摯に取り組むこと。お客様が「大陽日酸の製品が良かったよ」と周りに伝えたくなるような仕事ぶりを目指したいと思っています。そして何より、自分の部下たちが、これからの大陽日酸で活躍してくれたら嬉しいですね。
PAGETOP