SESSION
社員座談会



みんな始めから仕事ができたわけじゃない。失敗続きの若かりし頃は誰にだってある。それを乗り越えた先にモノづくりの本当のおもしろさが待っている。自分が考えた設備が形になる喜びをかみしめて、今日も大陽日酸のエンジニアたちはキラキラと目を輝かせている。
Y.Y.
中四国支社 技術部 技術課
2009年 入社
工学研究科 物質環境科学専攻 修了
工学研究科 物質環境科学専攻 修了
H.W.
ガスエンジニアリングセンター
工事推進プロジェクト部 2019年 入社
理工学部 物質生命理工学科 卒
工事推進プロジェクト部 2019年 入社
理工学部 物質生命理工学科 卒
R.A.
プラントエンジニアリングセンター
エンジニアリング部 プロセス計画課 2019年 入社
工学府 機能発現工学専攻 卒
エンジニアリング部 プロセス計画課 2019年 入社
工学府 機能発現工学専攻 卒




失敗と学びを繰り返しながら、
成長していった新人時代
成長していった新人時代
――今日はよろしくお願いします。AさんとWさんは同期なんですね。

そうなんです。新人研修も同じ場所で受けたので、よくみんなで飲んでました。

懐かしい。最近は年に1回の研修で全員揃う以外は、同じエリアの同期で集まるくらいだよね。

ということは、今日は私だけ先輩ですね(笑)。よろしくお願いします。
――皆さんが大陽日酸に入社を決めた経緯について聞かせてください。

学生時代、熱交換器の性能向上について研究していたこともあり、プラントエンジニアリングの仕事に興味がありました。プラント専業会社という選択肢もありましたが、ハウスエンジニアリングのほうが現場との距離が近く、最後まで自分が建てた設備に関われると聞いて、魅力を感じました。

「モノづくり」に重点を置いて就職活動をしていました。化学や素材のメーカーを中心に回っている中で、大陽日酸を知りました。説明会で「産業ガスは“産業の血液”」という言葉を聞いて、幅広い産業で需要がある商材ならいろいろな業界に携われそうだな、と。あと、人事の方の雰囲気がとても良かったんですよね。

わかる。私も雰囲気の良さを感じて大陽日酸に決めたから。すぐに名前を覚えてもらって、親身に対応してもらったのが印象に残ってる。

私も最後の決め手は雰囲気でしたね。採用サイトで「飲みニケーション」という言葉を見つけて、直感的に第一志望にしました。お酒が好きなので……。仕事内容も大事ですが、会社は人生の大半を過ごす場所ですからね。自分に合ったところに就職したいな、という思いがありました。
――入社後は、どんな新人時代を過ごしましたか?

私の時代は、365日怒られていました(笑)。上司も先輩も、すごく厳しかった。でも、みんな良い意味でさっぱりしていて、仕事以外では優しくて、可愛がってもらえました。飲みに連れて行ってくれたことも数えきれません。あの頃厳しく育ててもらったおかげで、2年目から何でもできるようになったかな。お二人はどうでした?

私もとにかく失敗して学びました。初めて供給設備を計画から試運転まで担当したときは、分からないことばかりで。自分の設計に不備が発覚し急遽修正したり、工事中自分の段取りが悪くて業者さんが作業を順調に進められなかったり、見積が甘くて想定費用より実際の費用がかさんで金額が合わないなど、ミスばかりで上司や先輩、現場の方々まで迷惑をかけてしまいました。それでも設備の立ち上げまでこぎつけたときは、言葉にならない達成感がありましたね。

いいな。私もそういうエピソード欲しい。実は私は……あまり失敗談がないんです。

それはそれですごい(笑)。

理由がちゃんとあって。プラント設計の最上流部分を担当しているので、失敗すると設計や製造などすべてに影響が及ぶんです。だから上司のチェックがとても厳しくて。最初に上司に書類を出したときは、各ページに小さな付箋がびっしり貼られた状態で返ってきてショックでした。経験を積むごとに徐々に付箋が減ってきて、仕事を覚えてきたんだなと実感しています。




困難を乗り越える。
自分の力で乗り越える
自分の力で乗り越える
――現在の仕事について教えてください。

中国・四国エリアで、産業ガスを必要としているお客様に当社の設備を提供しています。お客様の要望に沿って設計・エンジニアリングを行い、設備を納入することがミッションです。

お客様からはどんな要望が寄せられるんですか?

たとえば液体窒素なら、用途によって冷やしたいものが変わります。食品の製造工程で必要になるときもあれば、細胞を保存する凍結保存容器で使われたりもします。その都度、要望に対して最適な形を提案していくので、納品後に「ありがとう」と感謝の言葉をいただいたときは嬉しいですね。自分が設計した設備が思い通りに動くと、これまでの苦労も吹き飛びます。

分かります。私も入社後は3年ほどグループ会社の大陽日酸エンジニアリングで設備に携わっていたので。今はガスエンジニアとして、半導体工場の新設における大型のプロジェクトに携わっています。半導体の製造には特殊ガスが必要で、大陽日酸が供給設備を受注したんです。お客様と詳細設計を詰めながら、ゼネコンや他の設備会社などさまざまな人と自社設備の配管・ケーブルの敷設ルートや機器の設置位置などについて調整を続けています。

「配管を通す」と一口に言っても、他の設備との兼ね合いで思うように通せなかったりしますから、調整は本当に大変ですよね。

そうなんです。コスト面と安全面に配慮しつつ、多くの関係者と細かいところまで詰めていかないといけないので。日々新しい課題が生まれますが、それを乗り越えていくのもこの仕事の面白さだと思います。Aさんの仕事は、プラント設計だったよね?

そうそう。さっきも少し話したけど、私が所属する「PECエンジニアリング部プロセス計画課」はプラント設計の最上流部分を担当していて、受注前の見積や、受注後の基本設計などを行っているところ。営業から得た情報から、どんな設備がどういう構成で必要か、コストも踏まえて設計しています。もうすぐ自分が見積から担当しているプラントがようやく完成するんですよ。それが嬉しくて。

おめでとう! もう現地には見に行った?

いや、まだ見てないんだよね。バングラデシュにあるから。

……。それはすぐには見に行けないね。

でも、プラントに入る予定の装置を国内工場で見たときは、想像より大きくて驚きました。10m超えの装置だったんですが、仕様書の数値だけでは実感が湧かなくて。もっと現場のことも考えながら設計をしていかないと! と思いました。




ガスのプロフェッショナルとして
――仕事をする上で大切にしていることを教えてください。

コミュニケーションですね。プラントはとても規模が大きく、さまざまな部署が連携しなければ完成しません。プロセス計画部でも、見積や設計を行う際には機器設計や配管設計といったそれぞれの専門部署の協力を得る場面があります。困ったときにお互い相談ができるように、日ごろから信頼関係を築くことを心がけています。

信頼関係はどうやって築いているの?

コロナ前だと事業部全体の飲み会かな。今は以前より減ったけど、そうした場に顔を出すのはやっぱり大事だなと思う。普段なかなか会えない現場の方から、貴重な意見が聞けることもあるし。

コミュニケーションはどの仕事でも大切ですよね。僕の場合はコミュニケーションの中で「分かりやすく伝えること」を大切にしています。お客様や協力会社の方々との間に認識の違いがあると、重大なトラブルになりかねないから。誰が読んでも分かるような資料づくりを心がけたり、現場でも絵を描いて指示をするようにしたり。3年目を過ぎて、ようやくこういうところに気を配れるようになったかな。

お二人の話を聞いていると、やっぱり通ってくる道は同じだなって思います。

Yさんもコミュニケーションで苦労されたことが?

そうですね。仕様書通りに機器をつくって納品したあと、お客様の要望と異なっていたことが発覚したことがあります。お客様の新工場に納めた機器だったんですが、工場が稼働できず、結局2カ月かけて直しました。

仕様書をつくる段階で、お客様とコミュニケーションがうまくいっていなかったんですかね。

うん。お客様はガスの専門家ではないから、「やりたいこと」を正確に伝えられるとは限りません。お話を聞いて、「こうですか?」と資料で説明して、またお話を聞いて……と繰り返して、初めて要望に沿った製品ができる。丁寧で迅速なコミュニケーションは、私も常に意識しているところです。
――最後に、皆さんのこれからの目標について教えてください。

もっと自分で考えて行動できるようになりたいです。上司と仕事の話をしていると、「そこまで考えがいたらなかった」と思わされることが多いです。プロセス計画部はプラント設計の最上流、つまり、ゼロから自分で考えて設計をする力が求められます。知識を蓄え、視野を広げて、より広範囲をカバーできるエンジニアになれたらと思っています。

今の仕事をもっと磨きたいですね。携わっている大型プロジェクトを通じて経験を積み、最終的にはガスのプロフェッショナルとして、お客様の要望を確実に実現できる技術力や提案力を身につけたいと思っています。そして、いずれはマネジメントする立場になって、プロジェクトを成功に導けるような存在になれたらと考えています。

せっかく入った会社ですから、もっと大陽日酸を大きくしていきたいです。そのためにも、より強固にお客様との関係を築いて、基盤収益の強化と事業拡大を満たす形で収益に貢献できたらと考えています。個人的には、ユーザーに長く愛されるガス設備を一つでも多く手がけていきたいですね。高圧ガスのみならず、建築や電気関連の知識も磨き、エキスパートとして活躍したいと思っています。


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