2009年 入社/高専 応用化学科 卒
部活動ではサッカー、趣味ではバイクのサーキット通いに熱中していました。その資金集めのために引っ越し屋や工場、コンビニ、飲食店など多くのアルバイトのかけ持ちし、朝から夜まで常にスケジュールが埋まっていました。アルバイトに関する知識や経験が多かったため、学生ながら社員さんとともに効率的な仕事の回し方や盛り上げ方を日々議論し実践していました。提案力や全体を俯瞰する力など、社会人の基礎となる部分の多くは、学生時代に培ったものだと思っています。
学生時代は、そのとき学んでいることが将来どう役立つかが分からず、勉強に対する目的意識は正直ありませんでした。たまたま参加したインターンシップで大陽日酸を知り、大きな衝撃を受けることに。企画や設計、製作など各部門のスペシャリストたちが協力して一つの大きなプラントがつくられ、それによってさまざまな産業を支えていることを知ったのです。また、化学工学をはじめとする、普段私が授業で触れている知識が実際に活用されている場面を目の当たりにしました。それからは勉強に取り組む姿勢が一変。就職先を考えるにあたっては、大陽日酸一択でした。
建設工事課は、空気分離装置などのプラント現地工事を担っています。私はその中で工事計画および現地責任者として、統括管理・調整を行っています。安全や品質厳守はもちろん、いかに納期内に低コストで完工させられるかを常に考えながら仕事を進めています。数週間、数カ月先の現場状況を先読みしながら綿密な計画を立てていきますが、スムーズにいくことばかりではありません。そのときどきの状況で最適かつスピード感をもって判断し、軌道修正を重ねながらゴールを目指します。また多くの作業員の方々と連携するため、全員で協力し合える関係性を築いていくための、コミュニケーションの積み重ねも大切だと思っています。
建設工事は、プラントエンジニアリングの最終段階です。社内の多くの部門から仕事を引き継ぎ、プラントを完成させる役割を担っています。大きな責任とプレッシャーを感じる仕事ですが、自分の関わったプラントが徐々にでき上がっていく様子を見るのは何にも代えがたい感動があります。プラントが完成を迎えたときの達成感は言葉になりません。
初めて一人で施工を担当したプロジェクトは、ベトナムでの工事でした。言葉の壁は想像以上に高く、念入りに準備をしたにもかかわらず、初日の打ち合わせからコミュニケーションがうまく取れませんでした。それでも積極的に現場の方々とコミュニケーションを取ったり、進捗状況や工事内容などをできるだけ丁寧に資料に書き出して共有したり、さまざまな工夫を実践しながらプロジェクトを進めていきました。その結果、現地にいた三カ月間で現場管理に必要な英語をゼロから話せるようになりました。「次の工事でも指名したい」とお客様から言っていただけたときの嬉しさは、今でも忘れられません。
どんな部署、どんなポジションでも必要とされ、利益を生み出せる人材になりたいと考えています。そして自社だけでなく、お客様や協力会社、関わる皆がWin-Winな関係を築き、協力して仕事を進めていけるようになりたいです。海外案件を通じて感じるのは、文化や常識が異なる中で、チームをまとめることの難しさと面白さです。試行錯誤を繰り返すことで成長でき、これまで思いつかなかったような解決策が導けることも。今後は過去の経験を生かして、新しい国で工事や企画に携わり、マネジメント力を高め、さらに成長していきたいと思っています。
2010年 入社